わたしたちの生活にどんどん身近になっているクレジットカード。
買い物が簡単にできてポイントも貯まるしととっても便利である一方で、いつ他人に悪用されるかわからないという現状もあります。
今回は、クレジットカードの悪用対策を中心に、カードの悪用について詳しく解説します。大切なクレジットカードが悪用される前にしっかりと読んで、安心してクレジットカードを利用できるようにしていきましょう。
クレジットカードが悪用されるのはなぜ?
そもそも、個人でちゃんと管理しているはずのクレジットカードが悪用されてしまうのはなぜなのでしょうか?
理由はさまざまですが、代表的な例を3つ見ていきましょう。
急増!フィッシング詐欺
誰もがパソコンやスマートフォンで簡単にネットを使えるようになった今、急増しているのが詐欺サイトに誘導して利用者本人にクレジットカード情報などを入力させ、利用者の情報を盗み出すという手口です。いわゆるフィッシング詐欺というものですね。
フィッシングサイトは、メールの本文やSNSでの投稿、ダイレクトメッセージで送付されたリンクなどからアクセスが誘導されます。
また、特定のwebサイトにアクセスした端末の画面上に公式のアンケート調査などを装ったポップアップを表示させて、アンケートのお礼と称してフィッシングサイトへ誘導する手口も確認されています。
最近のフィッシングサイトは公式のものと非常に類似しているなど簡単には見分けがつかなかったり、巧妙な誘い口で利用者に情報を入力させたりするなど、容易に詐欺だと判別できないものが増えているため要注意です。
まさに一瞬!スキミング
スキミングとは、カードの情報を読み取る“スキマー”という特殊な装置を用いて他人のクレジットカードやキャッシュカードの情報を抜き取って、それを基にして偽造カードを作り不正に使用する行為のことを指します。
スキマーは小型で簡単にどこにでも設置することができるため、簡単に見つけることは難しいといわれています。以前は一般人がスキマーを手に入れることは困難でしたが、今は秋葉原などで数千円出せば誰でも購入することができるため、より身近なものとなっています。過去にはコンビニATMのカード挿入口に設置され、多くの人のカード情報が盗まれていたという事件もありました。
また、直接カードに触れなくてもカードに近づけるだけで情報を読み取れるスキマーも存在しています。クレジットカードを鞄の中などに入れて放置しておくことが多い温泉やスポーツジム、ホテルなどではこのスキマーによる被害の可能性が大きいため、油断できません。
悪質出会い系サイト
出会い系サイトに登録させ、クレジットカードを使ってポイントを購入させるという手口も多いです。いわゆる「サクラ」を用いて利用者にポイントを消費させ、クレジットカードで大量に購入させます。
この手口の場合、利用者は詐欺だと気づいても自分の意思でサイトに登録し利用したという負い目があることから訴えることができない場合が多いです。また、本当に詐欺であるかどうかを立証することも難しいというのが現状のようです。
クレジットカードの悪用を防ぐための対策とは?
クレジットカードが悪用される手法がわかったところで、次に気になるのはそれに対してどのような対策をおこなったら良いのか、という点ですよね!
簡単にできる対策を4つ紹介するので、一緒に確認していきましょう。
メールのリンクやファイルは安易に開かない!
まずはリンクやファイルを開く際に注意をするということです!
カード情報を抜き取るウイルスの拡散やフィッシングサイトへの誘導はメールやSNSを通じておこなわれます。利用者を信じさせるようなもっともらしい文言で本文の中のURLや添付されたファイルを開かせるというのは定番のやり口です。
もし有名な企業や親しい相手から送られてきたメッセージだとしても、不自然な日本語が含まれていたり、言い回しや口調に普段と違う様子(普段敬語で会話をする相手から突然カジュアルな口調のメッセージが届いたなど)があったりした場合には、すぐに反応せず、無視したり自分から相手に連絡して確認をとるなどしましょう。
情報の入力はサイトを確認してから!
前項と同じですが、インターネット上で情報を入力する際には慎重になる必要があります。
ネットバンキングや通販サイトで怪しいポップアップが表示されたり、今まで尋ねられたことのない情報の入力が要求されたりしたときは特に注意しましょう。クレジットカード情報をはじめとする個人情報の入力や金銭の取引をおこなうサイトのURLの先頭がhttpsではない場合、通信の内容が暗号化されていないため、偽サイトである可能性があります。
もしいつもと違うなと感じた場合は入力をやめ、金融機関に問い合わせることをおすすめします。
スキミング防止グッズを利用する!
鞄や財布の中に入っているクレジットカードやキャッシュカードのスキミング対策として、さまざまなグッズが開発されています。
例えば、電波のやりとりを妨害できるよう加工された財布や衣服、カードケースをはじめとし、カードに重ねるだけでスキミングを防止できるカードなどがあります。
このようなさまざまなグッズが手ごろな価格で販売されていますので、対策の一環として利用を検討してみてはいかがでしょうか。
暗証番号の管理をしっかりと!
これはもっとも基本的なことかもしれないですが、クレジットカードやキャッシュカードの暗証番号は第三者に推測されないものにしておきましょう。
当然、自分や家族の誕生日、記念日などは避けた方が良いです。
さらに、定期的に変更しておけば、万が一暗証番号が盗まれたとしても不正利用を防ぐことができるかもしれません。
また、番号を設定して終わりではなく、暗証番号を入力する際に他の人に盗み見られないよう注意することも重要です。普段からATMの利用時などに手元を隠すことを習慣づけておくと良いでしょう。
万が一悪用されたらどうしたらいいの?
「あれ?クレジットカードの利用明細に身に覚えのない支払い履歴がある…」
このようにして、もしクレジットカードが悪用されてしまったことに気づいた場合にはどのように対応したら良いのでしょうか?
やるべきことを順番に紹介していきます。
おかしいと思ったらすぐに連絡!
もし身に覚えのない不審なカード利用履歴が認められた場合は、まずは直ちにクレジットカード会社や金融機関に連絡をしましょう。
普段利用しているクレジットカード会社の問い合わせ先をあらかじめ確認し、メモを取っておくとスムーズでしょう。
カードの多くが裏面に緊急の場合の連絡先が記載されていますので、今のうちに確認してみてはいかがでしょうか?
セキュリティソフトを使ってウイルスを駆除!
クレジットカードの利用明細やネットバンキングの取引履歴、ネットショップの購入履歴などに不審な点が見受けられた場合、スマートフォンやパソコンなどの端末がクレジットカード情報を盗むウイルスに感染していることが考えられます。
もともと端末にインストールしているセキュリティソフトが最新の状態になっているかどうかを確認したうえで、ウイルスの検索をおこない、見つかった場合はその場で直ちに駆除しましょう。
クレジットカード会社の補償制度をチェック!
クレジットカードのほとんどには盗難保険が付いています。しかしながら、利用者のほとんどがその詳細な内容までは把握していないのではないでしょうか?
クレジットカードを作成したときに同封されている約款を最後まで読み切る人も少ないでしょう。
「私のクレジットカードは保険に入っているからなにかあっても安心!」そう油断しているあなた、気を抜いてはいけません!
基本的には利用明細の到着後あるいは悪用の発覚から一定期間以内であればカード会社かネットショップが不正利用額を負担してくれますが、実は悪用の原因によっては補償されないケースもあるんです。
例えば暗証番号が自分の誕生日であったりカードの裏面に記入していたりとすぐにわかってしまう場合やカードを他人に預けていた場合、また、カードの裏面に署名をしていなかった場合などです。
実はクレジットカードの補償がされないことは多くありますので、いざというときになって補償してもらえず大金を失ってしまった…なんてことが起こらないよう今のうちから補償されるための対策をしておくとよいかもしれませんね。
悪用対策をしっかりとして安全なクレジットカードライフを!
ここまでクレジットカードの悪用対策に関して説明してまいりましたが、いかかでしたか?
簡単に悪用を防げる対策法がたくさん存在していることがわかりましたね。
いつクレジットカードの悪用被害かわかりませんので、できるうちにできる対策をしっかりおこなって安心してカードを利用できるようにしましょう!