みなさんはアメリカンエキスプレスというクレジットカードをご存じですか?名前を知っている方は多くいるかと思いますが、その実際の内容や機能面まで詳しく知っている人は少ないと思います。そこで今回はアメリカン・エキスプレス・カードについて詳しく紹介していきたいと思います。
アメリカン・エキスプレス・カードって何?
概要
アメリカン・エキスプレス・カードとは、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドが発行するVISAカードやJCBカードと同じクレジットカードです。 名前が長いためAMEXと呼ばれたりもします。
AMEXのグリーンカードは一般的なクレジットカードですが、そのステータス性やサービス内容は他社のゴールドカードより上だといわれています。
VISAやJCBとの違いは何?
アメリカン・エキスプレス・カードはVISAやJCBと同じクレジットカードであるということはわかりましたが、ここからはさらに、VISAとJCBとの違いを詳しく紹介していきます。
最大の違いは、アメリカンエキスプレスがほかのクレジットカードブランドに比べると日本での知名度や支払い機能が劣っている点です。
日本国内におけるクレジットカードのシェアを見ると、トップがVISAカードで、2位がJCB、3位がmasterカード、その次にアメリカンエキスプレスが来ます。
このように、アメリカンエキスプレスは国内シェアが低くあまり使われていないカードといえます。
支払い以外の機能が充実
先程支払い機能がほかのクレジットカードに比べて劣っていると話しましたが、支払い以外の機能面では優れています。
アメリカンエキスプレスを利用している多くの方は支払い機能よりも、充実したサービスやステータス面に期待して利用している人が多いです。
そのステータスや充実したサービス面はこの後ご紹介します。
アメリカンエキスプレスのメリット
アメリカンエキスプレスは支払い機能こそ低いものの、多くのメリットがあります。アメリカンエキスプレスを利用することのメリットを項目別に紹介していきます。
還元率
基本的なポイント還元率は0.33~0.4%と低めの設定です。しかし、年会費3000円の「メンバーシップ・リワードプレス」に登録すると還元率は0.5%になります。
また、ボーナスポイントパートナーズの加盟店だと最大でポイントが10倍になります。
ポイントホログラム
アメリカンエキスプレスにはポイントホログラムというものがあり、メンバーシップ・リワードに加入していると利用できます。
ポイントは100円で1ポイント貯まり、1000ポイント以上から交換することが可能です。ポイント交換先は商品券や現金値引き、その他のポイントに移行など、奥の使い道があります。
基本的にはポイントの有効期限は3年以内となっていますが、一回でもポイントの交換を行うと有効期限が無期限になり、永久不滅ポイントとして使うことができます。これはポイントを貯めたい方には大きなメリットなのではないでしょうか。
航空会社のマイルが効率よく貯まる
日本国内では航空会社のマイルは貯めにくいといわれていますが、アメックスカードではそのマイルを効率的に貯めることができるというメリットがあります。
メンバーシップリワードで貯めたポイントは15社もの提携先航空会社のマイルと交換することができます。提携先航空会社のうち以下の航空会社は日本でのクレジットカードを発行していませんので注意が必要です。
・アリタリアイタリア航空
・ヴァージンアトランティック航空
・スカンジナビア航空
・エティハド航空
・フィンランド航空
・エミレーツ航空
・ブリティッシュエアウェイズ航空
基本的には航空会社の提携カードを利用してマイルを貯めるのが一番早い方法ですが、これらの航空会社は日本港内でクレジットカードを発行していないため、マイルが貯めにくいといわれています。
そのため、ポイントをマイルに交換できるアメリカンエキスプレスはマイルを効率的に貯めることができるのです。
JAL国内線の特典航空券の予約がしやすい
アメリカンエキスプレスのポイントホログラムであるメンバーシップリワードのポイントを利用することで、JALの特典航空券の予約がしやすいというメリットがあります。
例えば、先程紹介した提携航空会社のブリティッシュエアウェイズはJALと提携関係にあるため、ブリティッシュエアウェイズのマイルをためることでJAL国内線の特典航空券を予約することができます。
JALの特典航空券はA区間、B区間、C区間の三つに分かれています。
JALではA区間での往復の特典航空券を予約するのに12000マイルが必要です。しかし、ブリティッシュエアウェイズのマイルだと9000マイルで予約することが可能です。
また、C区間での往復の特典航空券を予約するのにJALは20000マイル必要なのに対し、ブリティッシュエアウェイズのマイルでは15000マイルで予約することができます。
このようにアメリカンエキスプレス利用者は通常よりもお得にJALの特典航空券を予約することができるのです。
無料で空港ラウンジが使える!
アメリカン・エキスプレス・カードは国内外にある全30空港で空港ラウンジを無料で利用することが可能です。さらに、同伴者一名まで無料で利用することができるというメリットもあります。
利用できる空港は羽田空港や成田国際空港、新千歳空港など有名な空港だけでなく、青森空港や熊本空港など日本各地の空港が対象となっています。
また、ホノルルのダニエルKイノウエ国際空港や仁川国際空港などでもラウンジが利用可能です。
プライオリティパス
プライオリティパスとは国内外にある1000以上の空港のVIPラウンジを利用する際に必要なパスカードのことです。
アメリカン・エキスプレス・カードを利用すると、このプライオリティパスを年会費無料で持つことができます。このカードがあると普通のクレジットカードで入れる空港ラウンジより設備が充実しているVIPラウンジを利用できます。
付帯保険
アメリカンエキスの付帯保険は他社のゴールドカードと同じくらい充実していて、海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険が利用付帯しており、補償金額は両方とも最大5000万円となっています。
ほかにもショッピング保険も付帯しており、最高500万円の90日間の補償というサービス内容になっています。さらには、家族特約の利用付帯や、リターンプロテクションという保険も付帯しています
このようにゴールドカード並みの付帯保険があり、特に旅行関係の保険が多く、家族特約までついているので旅行によく行く方には嬉しいサービスですね。
ほかにもトラベルサービスが充実
アメリカン・エキスプレス・カードは旅行関連のサービスが他社ブランドに比べて充実しています。そのうちのいくつかを以下にまとめてみました。
・エアポート送迎サービス
・無料ポーターサービス
・空港パーキング
・空港クロークサービス
・海外用レンタル携帯電話
・エアポートミール
・アメリカンエキスプレストラベルオンライン
・HISアメリカンエキスプレストラベルデスク
いかがでしたか。このようにアメリカンエキスプレスはトラベルサービスがとても充実しています。旅行によく行く方にはとてもおすすめのカードといえます。
限度額がない
クレジットカードは基本的に一律の利用限度額というものが存在します。この限度額はクレジット会社や人によってもさまざまですが、どの会社もほとんど一律で限度額を設定しています。
しかし、アメリカンエキスプレスでは決まった限度額を設けておらず、お客様情報や信用情報、資産所法などによって会員ごとに利用可能額を設定しています。
そのためクレジットカードの利用実績が良好であれば限度額はぐんぐんと上がっていきます。
アメリカンエキスプレスのデメリット
ここまでアメリカンエキスプレスのメリットについて多く紹介してきました。次はデメリットについて紹介していきます。
年会費が高い
アメリカンエキスプレスはゴールドカードでなくても年会費がかかる上、その年会費は12000円とかなり高額に設定されています。ちなみにアメリカンエキスプレスのゴールドカードの年会費は29000円とさらに高額です。
ゴールドカード並みに充実したサービスがついていることを考えると仕方のない値段設定ではありますが、特に多いトラベルサービスを使わない方にとってのメリットは少ないといえます。
さらに、ETCカードを年会費無料で発行できますが、新規発行手数料が850円かかります。発行手数料は無料のカードが多いのでデメリットといえるでしょう。
加盟店が少ない
アメリカンエキスプレスは支払いで使えるお店、いわゆる加盟店の数がVISAやJCBに比べて少ないです。
クレジットカードの支払いを受けたお店は、カード会社に決済手数料を払う必要があるのですが、アメリカンエキスプレスの手数料はほかの国際ブランドに比べて高いため、嫌うお店が多いというのが理由の一つです。
しかし2000年にJCBと提携したため、JCB加盟店での支払いが可能になりました。これで国内での利用には問題がなくなったのですが、まだ海外では利用できないお店が多いため、海外で利用したい方はサブカードとしてVISAやmasterカードを持っておくとよいでしょう。
ポイント還元率が低い
アメリカンエキスプレスのポイント還元率は通常0.33%~0.4%とかなり低い設定です。また、電子マネーチャージの際にはポイントが付かないというデメリットもあります。
マイルにする場合はほかのマイルカードくらい貯めることができるので悪くはないですが、基本的にポイントを貯めたいという方には向いていないと言って差し支えありません。
アメリカン・エキスプレス・カードはこんな人におすすめ
いかがでしたか。ここまでアメリカンエキスプレスのメリット・デメリットを紹介しましたが、ショッピングの支払いなどの普段使いにはあまり向いていないということがわかったとおもいます。
それでも、支払い機能の低さや年会費の高さ、ポイント還元率が低い分、ゴールドカード並みのサービスが充実しており、ステータスカードとも呼ばれています。
そんなアメリカン・エキスプレス・カードは海外によく行く方にはとてもおすすめできます。旅行傷害保険が付帯していたり、VIPラウンジを利用できたり、トラベルサービスが充実しているので、旅行によく行く方は一枚持っておくとよいのではないでしょうか。