ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの特徴と、メリット&デメリットを紹介

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドが、ANA(全日本空輸株式会社)と提携して発行するクレジットカードです。仕様としては、「ANAワイドカード+アメックスゴールド」といった具合のカードで、アメックスゴールドの一部のサービスは利用できませんが、ほぼ同じサービス内容と言っていいでしょう。

このクレジットカードの特徴は、海外旅行関連のサービスが非常に充実している点で、海外旅行をよくする方にとっては、非常におすすめのカードになります。また、ANAグループでのご利用でポイントが2倍になるので、マイルが貯まりやすいです。さらに、「ANAカードマイルプラス加盟店」で利用した場合は、アメックスポイントとマイルの両方が貯まり、いわば「ポイントの二重取り」をすることができます。アメックスのステータス性、充実した特典を享受しつつ、ANAマイルも貯めたいという人には、心からおすすめできるカードとなります。

今回の記事では、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードが他社のクレジットカードやAMEXブランドの他のクレジットカードと比べてどう違うのか、使う上でのメリット・デメリットは何か、について詳しく説明していきます。

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの概要

基本情報

還元率 : 1%

国際ブランド : American Express

利用限度額 : 20万円~200万円

年会費 : 31,000円
※1年目も2年目以降も31,000円です。

家族カードの年会費 : 15,500円
※1年目も2年目以降も15,500円です。

ETCカードの年会費 : 初年度は無料、2年目以降は500円
※年に1回以上利用すれば、翌年も無料になります。

発行手数料 : 無料
※家族カードの発行手数料も無料です。
※ETCの発行手数料も無料です。
※カードの再発行にかかる手数料も無料です。

発行資格 : 20歳以上で、安定した収入がある方

支払い方法 : 1回払い、ボーナス払い、分割払い、リボ払い、に対応
※ボーナス払い、分割払い、リボ払いは、入会6ヶ月後以降に申し込みが必要です。

支払い日 : 20日締め翌月10日払い

分割払い金利:14.9% , リボ払い金利:14.9%

海外利用時手数料 : 2%

電子マネー

クレジットカードに付属する電子マネー : なし

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードでチャージ可能な電子マネー
→楽天Edy(ポイント付与対象外), モバイルSuica(ポイント付与対象外) , SMART ICOCA(ポイント付与対象外)

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードでチャージ不可能な電子マネー
→nanaco , WAON , PASMO

ポイント

付与されるポイントの名称 : メンバーシップ・リワード

ポイント有効期限 : 無期限

ポイントレート : 100円ごとに1ポイント付与

ボーナスポイント:ANAグループのご利用時にポイント2倍

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのメリット

上の概要を見る限り、非常に充実しているクレジットカードのように思えます。以下では、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのメリットを、3つの観点からご紹介します。

①ポイントが使いやすい!

前述の通り、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのポイントプログラムは、AMEXの「メンバーシップ・リワード」です。

主なポイント交換先と交換レートは以下の通りです。

・旅行商品:1ポイント → 0.4円 (プラス会員は1ポイント → 1円)
・ANAマイル:1,000ポイント → 1,000マイル
・楽天スーパーポイント:10,000ポイント → 4,000ポイント
・Tポイント:10,000ポイント → 4,000ポイント
・ヨドバシカメラ商品券:3,000ポイント → 1,000円分
・WebMoney:3,000ポイント → 1,000円分
・ファミリーマートお買い物券:1,500ポイント → 500円分
・その他各種商品など

以上のように、ポイントの交換先は非常に豊富で使いやすいので、ポイントの使い道に困ることは無いと言っていいでしょう。

②付帯保険が充実!

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードに付帯する保険は非常にさすがはAMEXのゴールドカードといったところでしょう。

このクレジットカードの付帯保険一覧は以下の通りです。

「海外旅行傷害保険」
・付帯条件 : 自動付帯+利用付帯
・死亡、後遺障害 : 利用付帯で最高1億円、自動付帯で最高5,000万円 (家族最高1,000万円)
・障害治療 : 最高200万円 (家族最高200万円)
・疾病治療 : 最高200万円 (家族最高200万円)
・救援者費用 : 最高300万円 (家族最高300万円)
・賠償費用 : 最高4,000万円 (家族最高4,000万円)
・携行品損害 : 最高50万円 (自己負担額は3,000円)、家族も最高50万円 (自己負担額は3,000円)
・家族特約:あり

「国内旅行傷害保険」
・付帯条件 : 利用付帯
・死亡、後遺障害 : 最高5,000万円(家族最高1,000万円)
・家族特約:あり

「ショッピング保険」
・年間保証限度額 : 最高500万円(自己負担額は10,000円)
・補償期間 : 90日間

③優待サービスが充実!

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード保持者には、たくさんの優待サービスがあります。

・「ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」特有のサービス
・「ANAカード」共通のサービス

大きく分けると以上の2種類があるので、それぞれについてご紹介します。

「ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」特有のサービス

数多くあるサービス中でも、特にメジャーなサービスは以下の10個です。

・空港ラウンジ(同伴者1名無料)
国内28箇所の空港、海外2箇所の空港で、空港ラウンジを無料で利用できるサービスです。本人のみならず、同伴者1名まで無料で利用できます。これは家族カードでも同様で、本人カード1枚、家族カード1枚を持っている場合は、最大で4名まで無料で利用できるため、家族カードを含め、会員数の2倍の人数まで、空港ラウンジを無料で利用できるということになります。

・手荷物無料宅配サービス
海外旅行の行き帰り、つまり、自宅から日本国内の空港までと、日本国内の空港から自宅まで、スーツケース1個を無料で配送してくもらえるサービスです。スーツケースの宅配料金は、何らかの割引が適用された場合であっても、多くの場合1,500円~2,000円程度かかります。そのための費用も浮きますし、海外旅行の際に重いスーツケースを引いて移動する必要もないため、お財布にも体に優しいため、筆者も重宝しています。対象空港は、羽田空港、成田空港、中部国際空港、関西国際空港です。

・エアポート送迎サービス
出発時と帰国時に、指定場所1ヶ所(地域制限あり)と空港間の送迎を、格安料金で利用できるサービスです。具体的にかかる費用は、5,000円〜15,000円です。「タクシーを利用したいけど、成田までは30,000円くらいかかる」という方にとっては、非常にお得なサービスとなっています。「利用回数制限は、年4回まで」「最大乗車人数は5人」「スーツケースは1名あたり1個のみ」という制約はありますが、ほとんどの方がクリアできると思うので、問題はないでしょう。対象空港は、羽田空港、成田空港、中部国際空港、関西国際空港です。

・空港パーキング
空港周辺の駐車場を、最大40%オフで利用できるサービスです。利用するためには、出発の2日前までに予約が必要で、その際に「アメリカン・エキスプレスのパーキング優待を利用します」と伝えてください。

・メンバーシップ トラベル サービス(ゴールドデスク)
電話一本で、海外・国内旅行の予約関連の手配をしてくれるサービスです。国際線航空券や、海外ホテルは、優待料金でのご案内になるので、大変オトクです。具体的なサービス内容は、「旅行のプランニングを手伝ってくれる」「各種航空券を手配してくれる(海外格安航空券を含む)」「会員優待価格で海外ホテルを予約してくれる」「国内ホテル・旅館を予約してくれる」「各種パッケージ・ツアーを予約してくれる」「鉄道等の交通機関を手配してくれる」「海外・国内レンタカーを予約してくれる」など、盛りだくさんです。

・キャンセルプロテクション
これは、急な仕事や、自分や家族の入院等の利用で、旅行に行けなくなってしまったり、購入済みのチケットが無駄になってしまった場合に、そのキャンセルにかかる費用や損害を補償してくれるものです。同行予定の配偶者分も補償してくれるのも、嬉しいポイントです。具体的な補償額は、本人・配偶者・1親等以内の親族の死亡・傷害・入院が理由のキャンセルであれば、年間最高10万円を補償、本人・配偶者・子供の傷害による通院が理由のキャンセルであれば、年間最高3万円を補償、本人の社命出張が理由のキャンセルであれば、年間最高10万円を補償してくれます。

・リターンプロテクション
ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードで購入した商品の返品をお店が受理してくれない場合に、購入日90日以内であれば、アメックスが購入金額を払い戻してくれるサービスです。なお、商品は未使用で損傷がなく、他保険等が適用されない場合に限ります。また、1商品につき最高3万円、年間最高15万円が補償の上限となります。

・エアポート ミール
H.I.S. アメリカン・エキスプレス・トラベル・デスクにて、本特典対象の国内線航空券を購入した場合、羽田空港および伊丹空港内の対象レストランで利用できる、エアポート・ミール・クーポン1,000円相当分がもらえるサービスです。「フライト前に軽食をとっておきたい」そんな時にこのクーポンがあれば、モノによっては数百円でお腹を満たすことができます。

・海外旅行先での日本語サポート(オーバーシーズ・アシスト)
海外の旅行先からでも、日本語にて、レストランの予約や、医療機関の紹介など、24時間通話料無料で対応してもらえるサービスです。「英語が話せないから、いざという時に不安」といった不安がある方も安心です。

・アメリカン エキスプレス セレクト
日本をはじめ、世界100以上の国と地域で、ホテル、食事、ショッピング等の優待や割引を受けることができます。こちらもAMEX会員限定の優待プログラムです。

その他のサービスは以下の通りです。

・メンバーシップ サービス センター
・空港クロークサービス
・グローバル ホットライン
・SKIPサービス
・ANA旅行積立プラン
・チケット アクセス
・ANA SKY コインプレゼント
・ゴールド ワインクラブ
・コットンクラブ
・新国立劇場
・ゴルフ関連サービス
・カード盗難・紛失の場合の緊急再発行

「ANAカード」共通のサービス

サービス一覧は以下の通りです。

・家族のマイルを合算できる「ANAカードファミリーマイル」
・ANAカード会員専用の割引運賃「ビジネスきっぷ」が利用可能
・ANA国内線、国際線での機内販売が10%オフに
・IHG、ANA、ホテルズグループジャパン宿泊割引サービス
・空港内店舗「ANA FESTA」で10%オフに
・「ANA国内ツアー」「ANA海外ツアー」のツアー商品が5%オフに
・ショッピングサイト「ANAショッピング astyle」で5%オフに
・国内のレンタカー(ニッポンレンタカー、トヨタレンタカー、オリックスレンタカー)が5%オフに
・海外のレンタカー(ハーツレンタカー)が5%~20%オフに
・成田空港でのパーキングが割引に
・「ANAビジネスソリューション公開講座」の受講が15%オフに

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのデメリット

ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードには、上記のような魅力的な特典がある一方、デメリットも存在します。以下では、このクレジットカードのデメリットを、3つの観点からご紹介します。

①年会費が高い

前述の通り、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの年会費は31,000円です。また、家族カードの年会費も15,500円です。

ただ、ステータスカードである以上、仕方ない点ではありますが。

このカードで得られるメリットと、年会費とを天秤にかけ、それでも作りたいという方は、是非とも作ってみてはいかかでしょうか。

②他のブランドよりも、使える店舗が少ない

日本と世界全体におけるクレジットカードブランドの大まかなシェアは以下の通りです。

「日本のクレジットカードブランドシェア」
・VISA : 45%
・JCB : 32%
・Mastercard : 17%
・American Express : 5%
・Diners Club : 1%

「世界全体のクレジットカードブランドシェア」
・VISA : 56%
・Mastercard : 26%
・中国銀聯 : 13%
・American Express : 3%
・JCB : 1%
・Diners Club : 1%

数字で見ても、VISAが圧倒的なシェアを誇り、アメリカン・エキスプレスのシェアは比較的少ないです。

そのため、アメリカン・エキスプレス・カードは非対応の店舗も多いということを念頭においた上で、発行するかどうかを検討していただければと思います。

しかし、アメリカン・エキスプレスに対応していない店舗であっても、JCBが使える店舗であれば、アメリカン・エキスプレスのクレジットカードを使うことができます!

そうなると、日本国内でのシェア率の合計は33%、世界でのシェア率の合計は4%となります。日本でのシェア率は比較的高いですが、海外でのシェア率は低いです。

ただ、大きな店舗であれば、大体対応しているので、そこまで神経質になる心配はないでしょう。

③電子マネーのチャージでポイントが貯まらない

前述の通り、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードでチャージ可能な電子マネーは「楽天Edy」「モバイルSuica」「SMART ICOCA」がありますが、いずれについてもポイント付与の対象外です。

日常的にSuicaのオートチャージを行う人にとっては、これはマイナスポイントでしょう。

そのため、電子マネーのチャージに際しては、別のクレジットカードに紐づけることをお勧めします。

ちなみに、Suicaのチャージについては「ビックカメラSuicaカード」がオススメです。

まとめ

これまで紹介した通り、ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、旅行関連のサービス優待が非常に充実している、魅力的なカードです。

また、入会特典として60,000マイル相当のプレゼントキャンペーンを実施中なので、是非この機会にご入会いただければと思います。

しかし、クレジットカードを選ぶ際の基準は人それぞれで、このカードのようにステータスや海外旅行に向いているかどうかどうかを重視する方もいれば、ポイント還元率が高いカードが欲しいという方もいます。後者の方が、割合的には多いのではないかと思います。

クレジットカードは適材適所。ポイント還元率で話をすれば、楽天でのお買い物には楽天カード、ドコモのスマホ料金の支払いにはdカード、が当然一番オトクです。

しかし、お店の数だけクレジットカードを発行していてはキリがないので、あなたの支出を振り返り、特に多いものに対してオトクになるカードを作るのが良いでしょう。

この記事を参考にしていただき、あなたのクレジットカードライフが実りあるものになることを願っています。

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